僕が銀行を辞めた理由

mixiが廃れ、Facebookは仕事関連の知り合いの巣窟となってしまい、駄文を垂れ流す場所を求め、早ン年。

満を持してブログという場所に辿り着きました。

文章を書くことは自分の頭の整理にもなって好きだったのですが、最近はその機会も減っており、ちょっと欲求不満だったんですよね。

(知り合いに自分の文章を見られるのってどうも恥ずかしくって)

 ここでは金融・財務・キャリア、趣味の音楽なんかに関する話なんかを書いていこうと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

 

自己紹介

僕は地方の国立大学を卒業後、全国に展開する国内の某銀行に総合職として入りました。もうかれこれ10年ほど前。

4年ほど銀行員をした後、国内の投資銀行へ転職。その後、外資投資銀行を経てベンチャー企業に入社して経営企画を務め、現在は自分の会社で企業の財務コンサルやM&Aアドバイザリー等を行っています。

 

しがない地方の大学生として就職活動を行っていた当時は、

「俺は大企業に入って一生その会社にしがみついて定年までまったり暮らすんだ…!!」

と本気で考えていました(笑)

それが、転職を繰り返して今みたいなキャリアを歩むことになるだから、人生本当にわかりませんね……。

 

じゃあ何故僕は新卒で入った銀行を辞めたのか、ということをつらつらと書いてみようと思います。

 

銀行で僕がやっていた仕事

研修期間であった1年目を除き、最初に配属された地方都市の支店で「RM(Relationship Maneger)」と呼ばれる、法人営業をずっと担っていました。ちなみに地銀では、RMのことを「渉外担当」と呼んだりします。

RMは法人顧客を相手に銀行の持つソリューション(という名の商材)を売り込んでいくわけですが、一番の仕事は「融資(金貸し)」です。

 

金は天下の回りモノ。という言葉もありますが、どんなに財務内容が悪い会社でも、金さえあれば事業は回り続けます。

極端な話、銀行が融資し続けさえすれば、債務超過の会社だって潰れないんですよね。

ゾンビ企業、と呼ばれてしまったりもしますが)

 

正直な話、僕はRMの仕事は楽しかったです。やりがいもありました。僕が多くの企業に融資をすることで、日本経済を底辺で支えている!と、大真面目に自負していたんですね(笑)

(一方、世間一般に言われる通りノルマは過酷でしたし、なにより顧客の資金繰りに追われるという精神的な疲労は想像を絶するものでありました……)

 

じゃあどうして僕は銀行を辞めたのか?

辞めることを決意したのは、支店にいる僕の先輩、上司を俯瞰したその時でした。先輩や上司を見ていると今の僕と同じことをしているように見えたのです(いや、勿論彼らの立場は当時の僕とは全く違うのですが)。

 

「今のRMの仕事は楽しいけど、5年後、10年後、20年後、同じ仕事をやっていたいんだろうか?」

 

支店に配属された銀行員の多くは、2~5年くらいのスパンで別の支店に転勤し、間に本部の専門部署への異動を挟みながらもまた別の支店に異動し、というのを繰り返します。異動先の希望を言うことはできるものの、希望が通るケースなんて一握りです。

 

次にどこに行くかを会社に決めてもらうのって結構楽だし、自分で物事決断するのって体力使うし、でも自分の人生なんだから行き先もやる仕事も自分で決めたいわ!

となったのです。

 

(長く銀行に勤めている人たちを非難するものではないことは言うまでもなく、単なる各々の価値観の違いです。今でも当時の同期や同僚とは交流もあるし、尊敬の対象です。定年まで銀行員をやり切った親父は僕の誇りですよ)